【インターン日誌】1人ではたどりつけない場所へ
楽しいだけじゃつまらない

大学生になり、仙台から上京してきた私にとって、毎日はとにかく刺激的だった。初めてのオール。間に合うつもりなどないのに駅まで走った。終電を逃した瞬間の何とも言えない高揚感、もう今では味わえないだろう。初めてのサークル合宿。自分馬鹿だなと思いつつも海に飛び込んだ。「あー大学生してるな」と、生産性ゼロなのに妙に満たされる感覚がそこにはあった。初めての夜の東京タワードライブ。車の窓から東京タワーが見えた瞬間思わず窓を開けた。冷たい空気が伝ってきたが、それさえも心地よかった。周囲には社員証を首から下げたサラリーマン達。憧れと共に現実を感じ、その人たちからみえる東京タワーは、もしかしたら憎い存在かもしれない、などと勝手に想像しながら思考にふけった。振り返れば、人生の中で間違いなく一番遊んだ一年だったと思う。
しかし大学二年生になると、「初めて」を経験する機会は一気に減った。バイトに行ったら、いつも通り料理を提供してバッシング。遊びに行ったら、いつもと同じ居酒屋で二次会までがお決まりのコース。この2択を繰り返す生活。受験期にあれほど必死になっていた自分とは対照的に、毎日を惰性で過ごしていた。そんな自分に、少しずつ違和感を覚えるようになった。どんどんつまらない人間になっていくのを感じていた。就寝前に、こう感じる原因をぼーっと考えた時、「挑戦も葛藤もない日々に、成長は感じられない」「平坦な人生は、楽ではあるが面白くはない」と、はっきり痛感した。
もう一度、自分を成長させてくれる環境に身を置きたい。そう思い、就職活動が近づいていることもあって、「indeed 長期インターン」と検索した。しかし、驚くほど心が動かされる企業がなかった。「新卒入社前に同期と差をつけませんか?」「自身の市場価値を高めよう」「最強ガクチカ」どれも違った。理由というより、「そういうことじゃない。」その一言に尽きた。
「良いチーム」を売りにする企業なんてあるんですか?

期待なんてものは一切消え失せながらスクロールしていたそんな時、「『いい仕事』を脈々継承する企業の物語を取材・発信/メディア立ち上げ/インターン」この言葉が私の目に飛び込んできた。それが、インビジョンの求人サイトだった。他の企業とは少し雰囲気が違うと感じ、興味本位で読み進めていくと、思わず立ち止まってしまった。言葉の温度が明らかに違った。「こんな企業があるのか!」と、胸の奥が熱くなるのを感じた。
特に心を掴まれたのは、「1人で出発した探検家には、ページをめくる度仲間が集う。」「自分だけでは到達し得ないロマンに、人は惹かれるのだ。」という言葉だった。そこには、成果や効率ではなく、“誰と、どんな物語を描くのか”が語られているように感じた。そして極め付きは、「あなたの上司になるのはこんな人」の欄にあった「キーワードはインサイドアウト。良いチームを作りたいんです。」という一文だ。
部活動に打ち込んできた自分にとって、チームの存在は特別だった。個人の力だけでは勝てないこと、仲間がいるからこそ踏ん張れる瞬間があることを、何度も経験してきた。この人たちは、どんなチームを作りたいのだろう。どんな空気の中で、どんな時間を過ごしているのだろう。そう考え始めたら、もう止まらなかった。気づけば、迷うことなく応募ボタンを押していた。
「人間臭くて良いじゃない」

いくつかの面接を通して、オンラインでお話しする機会があった。その中で一度、自分の欠点について正直に語ったことがある。「私人目があると緊張しちゃって、うまく出来なくなるんです。」そう言ったとき、ちなさんがかけてくれたのが「人間臭くて良いじゃない」という一言だった。ちなさんにとったら何気ない一言であったと思うが、私はとても印象に残っている。評価されるでもなく、否定されるでもなく、そのままの自分を受け止めてもらえたような気がして、とても嬉しかった。弱さや未完成な部分も含めて向き合ってくれる人が上司であるチームなら、きっと本気で挑戦できるし、本気で面白いことができると思った。
オンライン面接後は、実際にインビジョンで面接をした。ちなさん、誠吾さん、他にも何人かのみなさんとお話しして、求人サイトに書いてある言葉は決して表面的なものではなく、心の底からの言葉なのだと感じた。自分と同じ想いを持つ人が何人もいるという事実が、こんなにも嬉しいことなんだなと感じた。
面接後、面接結果を伝えにきた誠吾さんが持っていた封筒には「やってみよう」とかかれてあった。渡された瞬間、合格したのかと察するも、ぬか喜びをしたくなくて微妙な反応をしてしまったのを少し後悔している。封筒を開けてみると、書かれてあったのは「小山笑璃さん、一緒に働こう!」という言葉だった。やっと第一歩を踏み出せた気がした。
良いチームを作る側へ

インビジョンに入社した今、私も良いチームを作る側として自分にできることを一つひとつ積み重ねていきたいと思っている。誰かの挑戦を後押しし、チームの空気を少しでも前向きにできる存在でありたいと思う。そして仲間とだからこそ見られる景色を、このチームで眺めたい。




