「ちゃんとする」より大事な「よく考える力」の研修を体験してみた!

赤裸々人事コラム
2021/6/4
赤裸々人事コラム
2021/6/4

 

こんにちは!インビジョン広報ライターの伊藤あらためあゆちんです!

 

前回はインビジョンの新人研修についてコラムを書きましたが、皆さんいかがだったでしょうか。

アウトプット中心の研修を行うことで、HRだけじゃなく人間のトッププロを目指しながらインビジョンのカルチャー「船に乗るよりも漕ぐ」というスタンスをより磨けるのはとっても魅力的でしたね!

 

実際にここまでの研修の内容について知ってみて感じたことですが、インビジョンの社員として働くうえで大切なキーワードは「常に考える」ことです。

わたし自身人事戦略のまこさんの元でライター修行をしていて、求人の構成などを一緒に考えることがあるのですが、文法や言葉遣いよりも圧倒的に「この構成にした意味は?」、「この文章はどんな人に読んでもらいたい?」、「成長意欲がある人って何を根拠として言えるかな?」って色んなことをめっちゃ突き詰めて考えるんですよね。

 

前回紹介した研修の中に「よく考える力研修」があるのも、すべての仕事において「よく考える」という行為がベースになっているからだと思います。

今回はその「よく考える力」研修を私も実際に経験してみました!

 

 

◆なんでわざわざ研修で「よく考える力」を鍛えるの?

 

あゆちん

まこさん!今回もよろしくお願いします!

さっそくですが、「よく考える力」について教えてください。

 

まこさん

了解です!(笑)

「よく考える力」と一言で言っても様々な構成要素が集まっているんです。

応用力、情報収集能力、想像力、抽象・具現化、読解力、クリティカルシンキング、ロジカルシンキング、論点思考ですね。

 

あゆちん

な、なんだがちょっと難しそうですね・・・。

「よく考える力」というのはどんな場面に使うんですかね。

 

まこさん

本当に、ありとあらゆる、いかなる場面でも活きます!

よく考える力は、”ポータブルスキル”なので、職種も仕事内容も関係ないし、人間関係はもちろん人生の全てに活きます。

 

例えば営業のシーンを例に挙げると、結果が出ていないA君と結果が出ているB君がいたとして、二人の違いは「よく考える力」があるかどうかの場合が圧倒的に多いんです。

 

今月電話でアポイントを10件獲得するという同じ目標を持っている二人ですが、A君はまだ半分しかいっていない。

A君が結果を出せないのは、「自分は向いていないんだ」とか「自分はトークが下手なんだ」なんて言い訳をしていて、変わり映えもなく日々同じ時間の使い方をしているのが原因なんですね。

一方で結果を出しているBくんはというと、毎日自分の課題はどこにあるんだろう?と営業プロセスごとに計算しながら、課題の深堀り出来ているからなんです。

自分の課題を見つめなおし、「課題の特定リストアップの際に採用ニーズを見極めることができてなかったんだ」と根本課題を突き止め、改善アクションを設定し実行するB君。

どっちが成果を出しやすいかなんて、言わずもがなですよね。

 

あゆちん

そうですね。

毎日問題を深堀して、変化をしていかなければ現状を打破できませんもんね。

実はまこさんとこうやって一緒に仕事をするまで、そこを認識できていなくて・・・大反省です・・・。

 

まこさん

そうだったんですね。

他には、上司が部下にフィードバックをするシーンにも「考える力」を応用することができます。

「ここ、なんか微妙なんだよね」とか「もっと企画力あげてほしいんだよね」って言う上司と、「◯◯さんは、ペルソナ設定が甘いから、企画がターゲットに刺さるものになってないんだよね。ペルソナ設定はね、こうやって…XXX。」って言う上司。

どっちが部下を成長させるかは一目瞭然ですよね。

自分のフィードバックが本当に有意義なものになっているか?を自問自答するのも、よく考える力の一つでもあるんです。

 

あゆちん

たしかに・・・まこさんはいつもそのようにアドバイスしてくれますよね。

 

まこさん

私も普段からこのようなフィードバックを意識していますから!

フィードバックを受けた側も「よく考える力」を持っていると、自分に求められていることを想像した上で「ならば、あの知識もインプットしておいた方がいいな」と行動できたり、「これって、他の場面でも活かせないかな?そうか!コラムを書くときにも活かせるぞ!」と他の業務でも学びを活かせたりするんです。

よく考える力を身につけることで、仕事はもちろん人生すらも前進させることができるわけです。

 

あゆちん

なるほど!

上司と部下、お互いに深堀りができる「よく考える力」を持つだけで、よりお客さんのために建設的な話もできますものね。

 

まこさん

その通りです!

この研修をやる目的も今まで上げた通り、あらゆる場面で必須のスキルだからなんです!

この力が成果や人生を左右すると言っても過言ではないと思っています。

だけどこういう「よく考える」という教育は学校でも教えてくれないんですよ。

人生を生きる上で必須の能力なのに、だからこのスキルが育ってない人が多いんです。

必須なのにですよ!大切なことなので2回言っちゃいます(笑)

 

あゆちん

たしかに。

インビジョンに入社するまで私も「よく考える力」が充分でなかったんだなって反省しました。

「課題を発見し、改善策を立てて、改善策を自走していく。」つまり、「船を漕ぐ」ということを意識しきれていなかったんだなって。

 

まこさん

それでいいんですよ。(笑)

成果を出してもらうためってのもそりゃ会社としてあるけどそれだけじゃないんです。

何より成果出した方が仕事って絶対面白いし、よく考えていろんな学びを得れた方が人生は豊かになる。

今は変化の多いVUCAの時代なので、なんの仕事がなくなるかわからない中で、テクニカルなスキルよりもポータブルスキルの方が圧倒的に大事です。

 

*VUCA

Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉。

複雑化する問題や確実性のない答えなど現代の経営環境や個人のキャリアを取り巻く状況を表現するキーワード。

 

研修のゴールは原因を特定し、改善策を立てること!

あゆちん

では、この研修のゴールは物事が深堀りでき、原因となる改善案を考えられるようになることでしょうか?

 

まこさん

そうですね。「問題の根本はどこだろう。」、「どこが原因でそうなっているのかな。」、「それを解決するためにはどの施策が的確か。」を「よく考える」ことを繰り返して繰り返して、その力をつけていきます。

採用課題を抱えたお客さんの中には、お客さん自身でもまず自分の企業が何を解決したほうがいいのか、そのために何から着手すればいいのか分からないって方がたくさんいますからそれをヒアリングして解決していくのが私達の仕事なんです。

 

あゆちん

あらためてCS業務を振り返ってみても、お客様からよく聞くのは「今、新しい事業を広げようとしているんだけど、何から始めたらいいかわかんないんだよね。」というもやもやで、どうしたらいいかお客様自身も迷子になっていることがありますね・・・。

だからこそ、私達は「では新規事業を立ち上げたことがある人材を探すためにこんな求人を出してみましょう。」とか「今行おうとしている新規事業に関してのインタビュー記事を出してみるのはどうでしょうか。」とかを提案しています。

 

まこさん

まさに、体現してくださっているんですね!(笑)

 

あゆちん

ありがとうございます!(笑)

こういった企業の志を形にするのがインビジョンだからこそ、「よく考える力」が必要になってくるんですね!

このような研修を行うのもインビジョンの「船を漕ぐ人」という姿勢にも関係してきますね!

 

まこさん

ですね〜。

「船を漕ぐ人」というのは、つまり「自走できる人」のことを指します。

インビジョンを通過してくれたということは、元々自走をすることができているということですが、それでも個人ごとでばらつきが出てしまうのが正直なところです。

だからこそ、その姿勢をより強化していきたいと思っていて、この研修を行うことにしました。

 

あゆちん

またもや研修を通して、インビジョンの基本姿勢を学ぼう、というわけですね!

 

◆アウトプットをしながら研修を進める!

 

まこさん

そうです。また、「よく考える力」研修は全部で6章に分かれるのですが、そのすべてがアウトプットできるワーク形式になっているんです。

 

あゆちん

ワーク形式ですか?

 

まこさん

はい!

例えば、読解力の章ではこんな問題を解いてもらったりしています。

 

あゆちん

難しい!

2問目の問題わたしも間違えちゃいました(笑)

 

まこさん

難しいですよね(笑)

でも、ここで自身の読解力を見直してもらうことで、自分の力を把握してもらうんです。

別に、間違ってもいいんですよ。

実際にこの問題は日本の大学院生のほとんどが間違えると言われています。

柔軟な思考を養うには、色々な切り口をとりあえず出すという作業が必要になってきますから、ここで慣れてもらうって感じですね(笑)

 

あゆちん

なるほど。この第2章のMECE?とは何でしょうか。

 

まこさん

MECEとはロジカルシンキング(論理的思考)の一つで、「モレなく、ダブりなく」という意味です。

 

あゆちん

ん?う~ん、わかったような・・・わからないような?

 

まこさん

具体例を使って説明した方がいいですね。(笑)

あゆちん、MECEという観点から次の問題の要素を整理してみてください!

あゆちん

えっと・・・MECEは「モレなく、ダブりなく」という考えだから・・・①OLと②主婦にダブりがあるかもしれない、モレは、、う~ん・・・なんでしょう・・・。

 

まこさん

①OLと②主婦がダブっていますね!

なぜなら、主婦の中にOLもいるかもしれないからっていうのと、主婦さんの中には何かの学校に通っている人もいるかもしれないですから。という感じです!

 

あゆちん

なるほど!

この考え方がMECE?

 

まこさん

そうです。(笑)

第3章のロジックツリーについて説明しますね!

ロジックツリーとは、事象の分析、問題の原因特定、課題解決を考えるということです。

これも具体例を説明した方が早いですね。

あゆちん、この問題をお願いします。

 

*問題

「体重を減らすには?」というテーマを1段目にして、ロジックツリーを3段形成しましょう。

 

あゆちん

えっと・・・2段目が「カロリーの摂取量を減らす」とか「カロリーの消費量を増やす」・・・う~ん、ごめんなさい・・・3段目ってなんでしょう?

 

まこさん

3段目は具体的な施策についてですね。

例えば毎日カロリーの計算をするとか、カロリーが少ないものを選ぶとか。

 

あゆちん

なるほど!

1段目は課題、2段目は解決策、3段目はその解決策をどう確実に実行していくか具体的な施策を考えていくんですね。

 

まこさん

その通りです!

それが出来たうえで、第4章のピラミッドストラクチャーに行ってみましょう!

ピラミッドストラクチャーとは主張と根拠を構造的にはっきりさせることです。

これも実際にやってみましょう。

コツは「why(なぜそう言えるのか)」と「so what(だから、何が言えるのか)」が段の構成になっているかと考えることです。

 

*問題

あなたはオフィス街にある飲食店のオーナー。ランチタイムにたくさんのお客さんが集中すため、先に座ってからオーダーしたランチが食べられるまでに時間がかかりすぎるというクレームが多い。なんとかお客さんの不満を和らげたい。さて、どうしますか?

 

あゆちん

えっと・・・1段目は課題だから「着席からの待ち時間に対する不満を和らげるにはどうしたいいか。」、2段目は解決策だから「ランチを出すまでの時間を短縮する」、3段目は「処理スピードを早くする」

 

まこさん

もう一声!

 

あゆちん

処理スピードを早くするために何をするか・・・ですよね?う~~ん・・・。

 

まこさん

時間かかりそうなので、私がいっちゃいますね(笑)

3段目はその解決策をどう確実に実行していくかだから・・・「注文を受けるまでの時間を短縮する。」そのためには・・・「ビュッフェ形式にする」とかですね。

ちょっと複雑なので図にしてみましょうか!

 

あゆちん

おお!分かりやすい!

やっぱりこうやってワーク形式のアウトプットでやることで、ただ「考える」というだけじゃなくて、「その根拠は?」、「本当にその方法であっているか?」、「別の切り口はないか?」など広い視野で考えることができますね。

新人の方の「考える力」もめっちゃ強化できそう!

実際に新人の方に研修をしてみて、手ごたえをまこさんも感じているんじゃないですか?

 

まこさん

うーん、正直、まだまだ全然足りないです!笑

結局、実際にやってみて1回の研修でどうこうなるもんじゃないんですよね・・・。

これからも継続的な研修と日々のフィードバックで習慣に落とし込んでいくことが必要になるので、現在人事では3ヶ月くらいかけてよく考える力を育成するための研修を企画中です。

 

でも、全く実感していないわけではないんです。

新卒メンバーとのコミュニケーションの中で、「良く考える力の基本姿勢3つ、なんだった?その中のwhy?を使ってみて」みたいな会話ができたり、新卒がペネシートの振り返りの中で「true?」と自問自答してる痕跡がみられたり、例年に比べて確実に意識としては根付いていると思っています。

 

まじで学生時代からこれ意識できてると人生変わるから、皆今のうちに自主トレすべし!ですね!

選考で「聞いてくださいよ〜。実はこんな自主トレしてみて、こんな変化があったんです」とか話されたら、もう好きになっちゃうかも。(笑)

 

あゆちん

私も今まこさんの元で日々考えながら執筆しているので、「この記事に書いてある内容の根拠はなにか?」「他にもっとペルソナに刺さる言葉があるんじゃないか?」など考えながら原稿執筆やコラム執筆に役立てていきますね!

 

〜あゆちん取材後記〜

「働くかっこいい大人」として生きるためのスキルを身につける!

 

このインビジョンの研修を通して、会社で結果を出すというだけではなく、人間としてそしてインビジョンの志である「働くかっこいい大人」として生きるためのスキルを身につけて欲しいんだなと改めて感じました!それとともに、その人の人生を本気で考えてくれているんだな〜とも(T T)

 

インビジョンは、「ちゃんとしなさい」という価値観に義憤を抱いています。

意味も分からずちゃんとするよりも物事の本質を「よく考え」深堀していくということが、「働く幸せを感じるかっこいい大人」であるために大切である、ということ。

また「よく考える力」は、お客さんの課題解決の糸口を見つけるためにもつながります!

前回お話しした、人間のトッププロのためのスキルと思いきや、HRのトッププロとしてもとっても大事なんですよね。

 

私は今回まこさんを通して研修の概要を経験したのですが、普段使わない頭を使った気がします。

課題点に対して深堀りをしていくということは言葉の意味が分かっても、実際にやってみるとすごく難しいんだなって(汗。

 

私が今回感じたように、「よく考える」というと難しく感じる方もいらっしゃると思います。しかし、実際のワークをこなしてみると、一つひとつ段階を踏めるようにワークが組まれているので、考えすぎて躓くことがないように工夫がされていて、確実に身になっているなと実感!

 

皆さんもぜひ普段から物事を深堀りしてみてください!

今とは違う形式が見えるかもしれませんよ!

実際に私もそうだったので、おススメです!

 

 

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