メンバー

ルーツを探って愛をみつける。五感に語感でダイヴする。

インビジョン入社前の経歴

現実逃避のひとりっ子に仲間ができるまで

ボクシングトレーナーとして世界を股にかける父とバブル期のアパレル業界を生き抜いた母の間に生まれた私は超インドアな一人っ子でした。

「曲がったことが大嫌い」の権化のような母の血を引き、小さな頃から正義感と愛嬌だけは一人前。
と同時に子供ながらにちょっとのズルなんかにも耐えられないかなーり繊細で不器用な子でした。
おまけに壊滅的な運動音痴でクラスになじめないという小学生の洗礼あるあるを見事体現。

気づけば日課は現実逃避。
放課後は毎日テレビと会話。小学生ながらにファッション誌をボロボロになるまで読んでいました。

そして何よりの心のよりどころが音楽。母親の車の中で流れる桑田佳祐、ビートルズ、クラプトン、、。
歌詞の意味さえわからないけど、メロディーにバチっとハマって耳から入ってくる語感が血となり肉となっているような感覚が小学生のときからありました。
そんな中、小学校のクラス内であるアンケート調査をしたときの衝撃は未だに忘れられません。
「好きな曲は?」というアンケートを取ったところ、ほぼ全員が同じ曲を答えたのです。
好きな曲がないから、みんなで合わせて知っている曲を書いたらしい。
幼心に、自分にとって必要不可欠なものが、自分が身を置く社会で軽んじられているように思えて人生最大にギャップを感じた瞬間でした。
なんだかひとりぼっちになった気分を引きずり、生まれ育った福岡の田舎からは手の届かないものをひたすら妄想しながら、休み時間に教室の片隅でポエムを書いているような子供時代を送ってきました。

そんなこんなで私の関心はとうとう時代も国も飛び越え、昭和レトロ、大正ロマン、江戸時代の浮世絵、パリの印象派など、過去の世界へ脳内タイムスリップが習慣に。
あるアーティストを好きになったら、そのアーティストが影響を受けたアーティストをひたすらディグっては、半ば無理やり同級生にCDを貸し出す日々。
時代が変わってもコアなファンがいて、大切に受け継がれるカルチャーに憧れを抱いていたのかもしれません。

高校卒業後、「とにかく今いる世界を抜け出して、ディープな世界に浸りたい!」という一心で、数多のカルチャーが渦巻く東京に進出。
大学1年生で念願だったCDショップでアルバイトをはじめると、世界が一変。
200人以上のスタッフが働く大きなお店でしたが、最初の会話は決まって「どんな音楽聴くの?」
同じ音楽を好きな人、同じ時代に同じファッション誌を読んでいた人たちと出会うことになるのです。
1人で現実逃避していたはずが、自分なんかより全然詳しい人たちから世界を広げてもらえたりもして。

「みんな、ここにいたのね!!!」
自分が触れてきたカルチャーや価値観を誰かと共有するって、こんなに尊いことなんだとやっと知ることができました。
(この感覚が将来を決めるヒントに。)

今なら、小学校の頃の自分に胸を張って言える。「自分の好きを貫いてて大丈夫。今、結構楽しいよ」

インビジョンに入社した理由

内定じゃなくて、生きていく場所を勝ち取りたい

小さなころから映画やドラマのセリフ、歌詞や広告のコピーなど、目や耳にした「言葉」から良くも悪くも影響を受けることが多く、言葉の裏側をぐるぐると考えるクセがありました。
だから何となく広告制作に興味をもち、大学3年生の夏休みにとある広告制作会社のインターンシップに参加しました。
そこで学んだことは、企業って誰かの想いでできているんだということ。
それを探っていくのが楽しくて楽しくて、私は広告を作りたいんじゃなくて、世の中に隠れている想いをカタチにしたいんだなと気づきました。

古い広告、歴史モノの映画、昔ながらの喫茶店、昭和歌謡、ドキュメンタリー……思えば私は昔からの文化や伝統が感じられるものが大好きでした。
どこかの誰かが大切にしてきた価値観に共感して、カタチにして文化として残して、過去と未来を繋いでいきたい。それこそ誰かと何かを共有することの最大のかたちですよね。
それができれば、粋な世の中が作れるかもしれない。そんなことができる人になりたいというのを軸に就活を始めました。
業界よりも理念に共感できる会社を探した結果、心を打たれたCMを作っている会社を必死でさがして行きついたり、誰かの人生の集大成イベントを企画するブライダル・ホテル業界にもたどり着きました。

しかし、たどり着いたは良いものの世の中の就活といえば、就活となると知らない人たちに囲まれて、順番に質問に答えていくことの繰り返し。
周りの就活生との経験の差に圧倒される毎日。
やりたいことを探しているはずなのに、急に自分を試されている感じに違和感しかない。

そんなときにナビサイトのおすすめ欄に突如現れたインビジョン。「想いをカタチに。」というシンプルにして私のやりたいことを一言で言った理念に一瞬でビビっときました。
気づいたら開いていた動画説明会では、誠吾さんをはじめ社員のみなさんの言葉ひとつひとつに「それだー!」が止まらず。
特に「売上100億よりも100年続く会社」って、私の理想とする世界観をまんま言葉として表していて、激熱でした。
「うちの会社はアットホームで~」という会社はよくあるが、インビジョンからは微塵のうさん臭さも感じず、まさしく素の温かさを画面越しに感じました。

この会社には絶対に出会わなくちゃいけないし、100%本心で向き合わなきゃいけない。そう思って迷わずFriday Cafe選考に応募しました。
何も構えずお話していると、誠吾さんが突然「いいと思う。何がいいってこんなに自然な子いない」と。
その瞬間、昨日まで思い詰めていた「もっと自分を用意しなきゃ」という葛藤がすっ飛んでいきました。間違ってなかった。すべて間違いじゃなかった。
素の自分だからこそインビジョンにちゃんと出会えた。出会いひとつで自分を認めることができるってすごい!

後日プレゼン発表のためオフィスへ行くと、入口に「これから一緒に頑張ろう」というメッセージ。早くも圧倒的ホーム感にうるうる。
プレゼンでは、就活で感じた違和感と「内定じゃなくてこれから生きていく場所を勝ち取りたい」という思いをぶちまけました。
さらには「ももちゃんって愛嬌だと思う。大事にされてきたんだね。」って、何も武器を持たない私が唯一ちょっとだけ誇れるところを一番に認めてくれる。
この人たちとこれから毎日会いたい。インビジョンをこれから生きていく場所に決めました。

入社後の光と影

「想いをカタチに」って、こういうことだったのか。

営業、カスタマーサクセス、広報。入社7年でいろんなポジションを転々としてきました。「想いをカタチに」したいという気持ちは入社前から持ち続けていたものの、いろんなやり方があるなあと一喜一憂する日々。中でも企業や経営者のど真ん中を深堀り、今後の方針を言い当てるブランディングプロジェクトは、まさに憧れの仕事。入社5年目で任せてもらえた時は、生きているあかしだね〜♪世の中がすこし見えたね〜♪これが私の生きる道〜♪と、かなり浮かれていました。ここから針のシゲキに打ちのめされることも知らずに。

数社の企業様のブランディングプロジェクト進行を立て続けに任せていただいた時のこと。先輩の見様見真似で共創と独創を繰り返す日々。目まぐるしさも誇りのうちだと、見て見ぬふりをしていたのも束の間。ほぼ全てのブランディングPJが立て続けに頓挫しそうになったんです。振り返ると、お客様のことを理解した「つもり」になって進めてしまっていたことが原因。ドタバタなスケジュールの中で、社内のPJメンバーとのすり合わせやお客さんの納得感もしっかり確認しないまま進めてしまっていました。大事な仕事を任せてくれたお客様にもインビジョンにも申し訳ない。不甲斐なさから、最初は自分のやるべきことを見失いました。「何がわからないのかも、わかりません」号泣しながら上司のちなさんにSOSを発令。すぐさま巻き返しに向けたミーティングを設定してくれたちなさん。そこから、週末も使って一緒に企業理解をし直して一緒に方針書をブラッシュアップし、お客様先に訪問してくれた誠吾さん。
(やらかしているはずなのに、ヒイヒイ言いながら考え抜く時間は終始楽しかったな…)
「ブランド方針って、遺書みたいなものなんだよ。自分が死んでも遺していきたい会社の真ん中をカタチにするってことだから。相手よりも相手のことを理解しないと、感動させる仕上がりにはならないよ。」このフィードバックとコンビニで買ってきてくれたアルフォートが、五臓六腑に染み渡りました。

お客様も言語化できていないインサイトを深堀る。お客さんが感動する仕上がりに持てる時間を全て注ぐ。
そんな巻き返しの結果、お客様にPJ継続のチャンスを頂き、ブランド方針書納品時には涙してくれた経営者の方もいました。
相手に憑依し、自分自身が心を動かしながら作ったものって、伝わるんだな。
これが想いをカタチにするってことか!いい仕事、いいチームってこういうことか!

そんな気づきから早2年。まだまだ伸びしろだらけな中、自社の人事チームにジョインしました。
自分のチームづくりと向き合ってみて、「いいチームを作りたい」という今まで関わってきたお客様の気持ちを初めて当事者として実感しています。
火種ある大人と出会い、原体験を深堀り、ど真ん中の想いを炎にする。そこに集う人のつながりを作る。なんて尊い仕事なんだろうと、改めて思います。

 

エネルギーの源泉

「これは失くしちゃいけない」が原動力

なぜこんなにも、ルーツやバックグラウンドという類のものに惹かれるんだろう?
最近、私は一生この問いと向き合っていくんだろうなと思います。
今の時点でたどり着いていることでいうと、「これは遺しとかなきゃいけない」って思った大人がいることにキュンとしているんだと思います。
後世に受け継がれていくものって、合理性を取っ払ってどこかの誰かの純粋な好奇心が連鎖したものなんだろうな。
そういう愛しいバックグラウンドにずっと触れてたい。
ただじゃなんだから、せめてそれをカタチにしてお返しするジャーナリングスキルを磨いていきたい。
というのが私の人生のライフハックであり、原動力なのかも!

心が動くモノ・コト108

  • ルーツ
  • 脈々と承継されていくもの
  • 物事の価値をピッタリな言葉で言い当てた時
  • 自分の心が何に動いているのか、核心にたどり着けた時
  • 記事の構成を試行錯誤してる時
  • 誰かの価値観が形成された原体験を知ること
  • 母の20代の頃の話
  • ボクシング一筋の父
  • 年々可愛くなる祖母
  • 周りから聞く祖父の昔話
  • 憧れを追求した結果アイデンティティが形成されている人
  • 何かを偏愛してる人の、それの何がすごいかを聞く時間
  • 不器用で伝わってないけど、実は愛情の裏返しだったエピソード
  • おさがり
  • 空想の人名を考える
  • 体の不調の原因がはっきりしたとき
  • マレーシアのホストファミリーが何気なく日本語で歌っていたこと
  • マレーシアのホストファミリーと言葉が通じなくても思いっきり笑ったり泣いたりしたこと
  • マレーシアで見た赤い土
  • レコードが回っているのを見ること
  • 言霊原理構造学
  • 出張
  • ミニシアター
  • 好きなアーティストが好きなアーティストのライブを見ている姿
  • WBC(野球の方)
  • 雨の野外映画祭で観た「雨に唄えば」
  • 日本酒(酒蔵)
  • クラフトビール(ジャケ買い)
  • 赤ワイン
  • コーヒー
  • 自分で作るアイリッシュコーヒー
  • 妄想
  • PHOENIX
  • &Premium「エレガンス、であること。」(雑誌)
  • POPEYE「大人になるって、わるくない」(雑誌)
  • タワーレコードで出会った音楽フリークたち
  • 友達とのドライブ
  • フェスのための集まり
  • 「コクリコ坂から」(ジブリ)
  • 「平成狸合戦ぽんぽこ」(ジブリ)
  • 門司港レトロ
  • ニュータガワ(初めて行った喫茶店)
  • 村まつり(親戚がやってた居酒屋)
  • おじいちゃんの誕生日会
  • 岩永先生(公文)
  • サリー先生(英会話教室)
  • 歌舞伎
  • 「型があっての型破り」という概念
  • 101匹わんちゃん
  • 「信念があるなら中核に弾を撃たねば それ以外はたわ言だ」by静かなふたり(映画)
  • 10~'15くらいの時期のZipper(雑誌)
  • 赤リップ
  • スカーフを頭に巻く
  • ドット柄
  • エドガー・ドガ
  • フィンセント・ヴァン・ゴッホ(特に「ばら」)
  • アンリ・ロートレック
  • クロード・モネ
  • ジャポニズムと印象派の関係
  • アメリ(映画)
  • ミッドナイト・イン・パリ(映画)
  • ALWAYS 3丁目の夕日シリーズ(映画)
  • プリシラ(映画)
  • Merry Christmas
  • Mr.Lawrence(映画)
  • NANA(漫画)
  • NETFLIX「CROWN」
  • NETFLIX「OUTER BANKS」
  • NETFLIX「二十五、二十一」
  • ラルフ・ローレン
  • タータンチェック
  • アウトローからトップスターに上り詰めたアーティストたち(Elvis Presley、The Beatles、BTS)
  • ENHYPEN(ヴァンパイア・ポップというジャンル確立)
  • ENHYPEN JAYのAlways Bon Jovi(1995 Wembley ver.)COVER
  • i wonder.../j-hope
  • 川瀬智子
  • 「夏のルージュで書いたSign 手のひらに」(Moon Light Lover/サザンオールスターズ の出だし)
  • 沢田研二
  • 志磨遼平(毛皮のマリーズ/ドレスコーズ)
  • スピッツ
  • Fly to my room/BTS
  • DAVID BOWIE
  • GREEN DAY
  • The Libertines
  • Japanese Breakfast(代官山UNITでサインもらった数年後、グラミーを経てのフジロックで号泣)
  • No.1 Party Anthem/Arctic Monkeys
  • I miss that feeling/Tennis
  • Closer -Retro 50's Prom Style(クラブミュージックからジャズへのアレンジが目から鱗)
  • 脈々と承継されていくもの
  • YMO(というか、細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏という3人)
  • なす
  • 川で遊んでるカモ
  • 軽井沢
  • 西荻窪
  • 十勝平野
  • 倉敷
  • 歴史的建造物
  • 江戸東京たてもの園
  • クラシックホテル
  • 氷川丸
  • アイビールック
  • トラッド
  • ヴィンテージ、アンティーク、リサイクルショップ
  • 三菱一号館美術館
  • 昭和レトロ
  • 大正ロマン
  • 浮世絵

関わった仕事

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