発信していない魅力は、存在しないのと同じかも?

4月より新卒として入社し、上方盃屋でセールスを担当している田邊です。

人生を変えたのは、会社の「らしさ」だった。

私は、高校1年生の頃からインビジョンでインターンをしていた。気づけば約7年。学生から社会人になるまで、人生の節目をこの会社と共に過ごしてきた。

その間、進路に迷ったこともある。社会の見え方が変わったこともある。それでも、「いつかインビジョンで働きたい」という想いだけは、一度も消えなかった。

それは、給与や福利厚生だけではない。

インビジョンには、「誰の役に立つのか」を本気で考え、想いを言葉にし、人と向き合う文化があった。そして、その価値観は、頻繁に更新される自社コラムからも伝わってきた。

そこには、会社を良く見せようとする言葉ではなく、迷いや葛藤、失敗、そしてそこから得た学びまで、人間らしい姿がそのまま綴られていた。

私は高校生の時より、その更新を、祖母や母が毎日作ってくれる晩ご飯を楽しみに待つような気持ちで読んでいた。

新しいコラムが公開されるたびに、「今回はどんなことを考えさせられるんだろう」と胸が躍る。その積み重ねが、少しずつインビジョンへの憧れを育て、気づけば7年間、その想いの火が消えることはなかった。

特に印象に残っているコラムを紹介したい。


1つ目は、大学受験の真っ只中に読んだ、2021.10.29公開「内省(リフレクション)って、言葉をモグモグすること」

当時の私は、「受験に合格すること」がゴールだと思っていた。でも、このコラムは、「合格はスタートであり、その先も問い続け、学び続けることが大切なんだ」と教えてくれた。

受験勉強では、正解を覚えることに必死だった。でも社会では、答えを知っていることよりも、「なぜだろう」と問い続け、自分なりに考え、行動する姿勢の方が大切になる。「言葉をモグモグする」という表現が、そのことを高校生の私にもすっと理解させてくれた。
「受験を頑張れ」という話ではなく、「受験の先にも学び続ける面白さがある」と教えてくれたコラムだった。

2つ目は、大学合格後に読んだ、2021.12.17公開「冗長率がおダシの決めて」

受験を終えたばかりの私は、「効率よく、無駄なく」が正解だと思っていた。でも、このコラムはその考えを覆してくれた。
一見無駄に思える寄り道や失敗、何気ない雑談や遠回りこそが、その人らしさをつくり、人の心を動かす「おダシ」になるという考え方がとても新鮮だった。

「大学生活の4年間は、就職活動のためだけに過ごすのではなく、自分だけのおダシを育てる4年間にしよう。」
そう思えたことを今でもよく覚えている。

そして3つ目は、2022.07.19公開「起業家育成プロジェクト『放課後起業クラブ』を終えて、号泣した私が心底伝えたいこと」

このコラムは、私にとってプロジェクトの振り返りではなかった。放課後起業クラブを一緒に走り切った講師から、自分へ宛てられた手紙のように感じた。

これまで1人で動いていた自分が、リーダーとして思うようにチームをまとめられず何度も悩んだ日々。

でも、このコラムを読んで初めて知った。講師の皆さんは、私たち以上に悩み、一緒に苦しみ、それでも最後まで信じ続けてくれていたことを。
特に、「チームより個人だったリーダーが壁にぶち当たり得た気づき。」という一文は、今でも忘れられない。

あの頃の私は、いい企画をつくることばかり考えていた。でも、本当に向き合うべきだったのは企画ではなく、一人ひとりのメンバーだった。
社会人になった今でも、このコラムはチームの原点を思い出させてくれる。振り返ると、私がインビジョンを好きになった理由は、一度の出来事ではない。

人生の節目ごとに、その時の自分に必要な言葉を届けてくれるコラムがあった。
だからこそ、高校1年生から7年間、その想いの火が消えることはなかった。
そんな会社に、高校生の頃に出会えた私は、本当に幸せ者だと思っている。
私は、その価値観に触れ続けたことで、自分の働く意味や人生の軸を見つけることができた。

この会社は、私の人生を変えてくれた会社。だからこそ今、採用支援という仕事をする中で、強く思うことがある。
人の人生を変えるのは、会社の価値観であり、働く人であり、その会社らしさであるということだと。

知らなかった会社は、選ぶことすらできない。

私の出身である兵庫県豊岡市は、以前、インビジョンが事業所を構えていた。インビジョンとは縁が深い町である。

最近は、地元企業の皆さんと関わる機会も増えてきた。そのたびに思うことがある。

「どうして学生だった私は、この会社を知らなかったんだろう。」

社長が事業への想いを語る姿。
社員の皆さんが、自分たちの仕事を誇らしそうに話す姿。
地域に必要とされ続ける理由。
実際にお話すると、「こんな会社があったんだ」と驚くことばかりだった。

学生だった頃の私は、「豊岡には働きたい会社がない」と思っていた。でも今なら分かる。会社がなかったのではない。私が、その会社を知る機会を持てなかっただけ。

この経験を通して気づいたことがある。それは、豊岡だけの話ではないということ。

採用支援の仕事をしていると、「応募が来ない」という相談を多くいただく。でも、私はそれが本当の悩みではないと思っている。

社長さんや社員さんとお話をしていて、私も先方も本当に悔しいのは、「会社が積み上げてきたものが伝わっていないこと」ということ。社員を大切にしてきたこと。地域に貢献してきたこと。お客様との信頼を積み重ねてきたこと。そうした時間の積み重ねが、求職者に届いていない。
だから私は、この言葉を大切にしている。

発信していない魅力は、存在しないのと同じ。

でも、AIが企業を理解し、求職者がホームページやSNS、口コミまで見て会社を選ぶ時代だからこそ、私は本当にそう思っている。どれだけ素晴らしい会社でも、伝わっていなければ、社会からは「存在しない情報」として扱われてしまう。

恥ずかしいことほど、発信する価値がある。

実は、インビジョンにも「本当は隠してしまいたい」と思うような出来事があった。
「採用支援をしている会社でありながら、入社して間もない社員が退職代行を利用して退職したことである。」

採用を支援する会社として、決して胸を張って話せる出来事ではない。
それでもインビジョンは、その事実を隠さない。
なぜ、その出来事が起きたのか。会社として何を見落としていたのか。何を反省し、何を変えたのか。
そのすべてを、ありのまま言葉にして発信した。

それは、「良い会社に見せる」ためではない。
失敗から目を背けず、そこから学び、変わり続けることこそが、私たちの価値観だと考えているからである。私は、この姿勢こそがオウンドメディアの価値だと思っている。
発信するのは、成功事例だけではない。失敗や葛藤、そこから生まれた学びも、その会社らしさをつくる大切な物語である。だからこそ、人は企業を信頼し、「この会社で働いてみたい」と感じるのではないだろうか。

魅力は、「ある」ではなく「伝わる」で決まる。

企業には、それぞれ必ず物語がある。
創業の想い。仕事へのこだわり。社員同士の関係性。地域とのつながり。

でも、その多くは社内だけに留まっている。

一方で、求職者は何に悩んでいるのか。「給与や休日」もちろん、それも大切。
でも、本当に知りたいのは、
「この会社で働く自分を好きでいられるだろうか。」ということではないだろうか。

人生の何万時間も過ごす場所だからこそ、人は会社の”中身”を知りたい。
求人票だけでは、その答えは見えてこない。だから、企業は日々発信する必要がある。

私は、「採用」とは人を集めることではないと思っている。企業が大切にしている価値観を伝え、その価値観に共感した人と出会うこと。

それが、本当の採用だと考えている。

オウンドメディアは、企業の価値観を未来へ残す場所。そして発信は、未来の誰かの人生を変える。

ここで、ようやくオウンドメディアの話になる。

私は、オウンドメディアを「記事を書く場所」だとは思っていない。
企業の価値観を未来へ残す場所。社長の言葉。社員の挑戦。失敗から学んだこと。仕事への誇り。地域との関わり。その一つひとつが積み重なって、その会社の人格になる。

求人広告は、募集期間が終われば役目を終える。SNSも、時間が経てば流れていく。
でも、オウンドメディアは違う。企業が積み重ねてきた歴史や価値観を、未来へ残し続けることができる。
そして、その積み重ねは、人が企業を理解する材料となり、AIが企業を理解する情報にもなる。つまり、オウンドメディアは採用ツールではない。企業という存在を、未来へ受け渡していくための資産になる。

発信は、未来の誰かの人生を変える。
私がこのコラムを書いた理由は、1つ。

どんな会社にも、誰かの人生を変える力がある。私は、それを身をもって知っているから。
高校1年生の私が、インビジョンの価値観や働く人たちに出会っていなかったら。きっと今の私は、ここにはいなかった。私の人生を変えたのは、会社が発信していた価値観だった。だからこそ思う。

企業が発信することは、自社を宣伝することではなく、まだその会社を知らない誰かに、「知る機会」を届けること。

その人は地元を選ぶかもしれない。
都会を選ぶかもしれない。
あるいは、インビジョンを選ぶかもしれない。

どんな選択でも構わない。

私が願っているのは、
「知らなかったから選ばれなかった」のではなく、「知った上で、自分らしい選択ができる社会」。

だから私は、企業には価値観を発信し続けてほしい。そして、その発信を支える存在として、オウンドメディアには大きな価値があると信じている。企業の”らしさ”を未来へ残し、まだ出会っていない誰かの人生を変えるきっかけをつくる場所。

発信は、企業のためだけにするものではない。未来の誰かの人生の選択肢を増やすためにするもの。

私は、それこそがオウンドメディアの本当の価値であり、これからの採用に最も必要な考え方だと信じている。



▼そんなインビジョンのコンテンツ、良ければ巡ってみてください。
https://www.invision-inc.jp/media/

この記事を書いた人

田邊 輝人

セールス
上方盃屋

田邊 輝人